「イースター島にはなぜ森林がないのか」という文章を簡単にまとめてみました。
「イースター島にはなぜ森林がないのか」という6年生の教科書にのっている文章を形式段落ごとに、かんたんにまとめてみました。学習の参考になれば、うれしいです。
① チリのイースター島は、太平洋にうかぶ絶海の孤島で、モアイ像で有名な火山島である。
② この島には森林が見られないが、遺跡調査では、西暦四〇〇年ごろは森林におおわれていた。
③ イースター島の森林が失われたのは、二つの調査から次のような流れだったと考えられる。
④ 約千六百年前、ポリネシア人が上陸したとき、島はヤシ類の森林でおおわれていた。
⑤ ほ乳類がいなかったのは、火山の噴火でできた島に泳きつける動物がいなかったからだ。
⑥ ポリネシア人は島にたどり着いた初めてのほ乳類で、同時に食りょう用のラットも上陸した。
⑦ 逃げ出したラットは島で野生化し、島中に広がり、わざわいをおよぼすことになる。
⑧ 森林が失われた原因は、上陸した人々がさまざまな目的で森林を切り開いたからである。
⑨ まず、農地にするために森林が切り開かれた。
⑩ 安定した食りょう生産のために農地の開こんが必要で、そのために樹木が減少した。
⑪ 次に、丸木船を作るために、森林から太い木が切り出された。
⑫ ヤシの木を使い丸木船を作り、サメなどの魚や近くの無人島の野鳥を食りょうにした。
⑬ さらに、火山岩の巨石に彫刻をほどこす宗教行事であるモアイ像の製作がさかんになった。
⑭ モアイ像は高さが三から十メートルあり、重さは三から十トンにもおよぶ。
⑮ モアイ像は、火山岩をけずって作られるが、モアイ像を運ぶために森林がぎせいになった。
⑯ イースター島は、豊かな森林の恩恵で、人口が七千人にも達したと推測されている。
⑰ しかし、その繁栄は長く続かなかった。木が切りつくされたからである。
⑱ 森林から木を伐採しても新芽が出て生育すれば森林は再生するが、森林が再生しなかった。
⑲人間とともに上陸し、野生化したラットが、ヤシの木の再生をさまたげたらしいのだ。
⑳ ラットには天敵もいなかったので、爆発的にはんしょくし、ヤシの実を食べつくした。
㉑ このようにして、ヤシの森林は、人間とラットによって完ぺきに破壊されてしまった。
㉒ 1972年に、ヨーロッパ人が訪れたとき、島の繁栄も、豊かな森林も過去のものだった。
㉓ 農業生産だけでなく、丸木船を作る材木もなく、魚や海鳥もとれなくなっていた。
㉔ 島は深刻な食りょう不足で、食りょうをうばい合い、争い、人口も三分の一まで減った。
㉕ 文明が豊かな自然のめぐみから発達するのであれば、自然利用の誤りは悲惨な運命になる。
㉖ モアイ像は祖先を敬うために作られたが、子孫のことは考えなかったのだろうか。
㉗ 祖先を敬うことも大切だが、人類の存続は、子孫の幸せを願う文化を早急に築くことにある。
モアイ像. Moai Statueにすすむ(このブログにあるページ)
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