朱鷺の飼育について書きますね。
朱鷺は現在、新潟県の佐渡島にある佐渡トキ保護センターや東京都にある多摩動物公園、石川県にあるいしかわ動物園など7か所で飼われています。
7か所で飼われているのには、理由があります。
鳥インフルエンザという病気が、時々流行します。
この病気は、鳥から鳥にうつるだけでなく、鳥から人間にうつったら人間が死んでしまうこともあるとても強い威力をもった伝染病です。
もし1か所だけで飼っていた場合、一羽の鳥が鳥インフルエンザにかかったら、人間にうつらないように、近くにいる鳥や一緒に飼っている鳥を全て殺してしまわなければなりません。
朱鷺は、中国からゆずってもらってせっかく増えてきた貴重な鳥です。
もし朱鷺が鳥インフルエンザにかかって、人間にうつらないように処分をするようなことがあっても、全滅することがないように少し離れた7か所で飼われているのです。
今から15年ほど前の2008年、朱鷺は、2か所で飼われていました。
佐渡トキ保護センターには120羽、多摩動物公園には11羽、合計で123羽の朱鷺が飼われていました。
佐渡トキ保護センターの120羽のうち、29羽はセンター内にある野生復帰ステーションという場所で飼われていました。
野生復帰ステーションでは、その年の秋に、自然に朱鷺をかえす放鳥の計画を立てていました。
朱鷺を自然にかえした場合、朱鷺は自分で、どじょうや蛙などのえさをとる必要がありますし、朱鷺をえさにしようとする鳥や動物から身を守る必要があります。
そして、とうとう2008年9月29日、10羽の朱鷺を自然にかえしました。
それから長い年月にわたって、朱鷺を自然にかえす試みを続けています。
2022年4月現在放鳥したり、自然に生まれたりしている朱鷺の数は、500羽ぐらいに増えています。
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